2023.03.18
UV
⭐️「コラム記事」プロが教える日焼け止めの選び方!10年後の肌状態を左右するのは今の貴方!(前編)
実は、紫外線は一年中降り注いでいるため、UVケアを欠かさないようにすることが大切です。
毎日、浴びている紫外線について知っているようで知らない、そんな方も多いかと思います。そこで今回は、紫外線の基本と日焼け止めの選び方についてお伝えします。内容が盛りだくさんなので、前編と後編にわけてご紹介しますね。
<目次>
紫外線の基本
▶︎シミの元をつくる「UV-A」
▶︎肌を赤くさせる「UV-B」
▶︎紫外線がお肌におよぼす悪い影響
日焼け止めを選ぶポイント
▶︎SPFとPA
▶︎紫外線吸収剤or散乱剤?
紫外線の基本
紫外線とは、地球に届く太陽光線のなかで高いエネルギーを持つ波長の短い光のことです。
紫外線には「UV-A」、「UV-B」、「UV-C」の3種類があります。
このうちUV-Cはオゾン層で吸収されてしまうため、地上にいる私たちのお肌へのダメージはありません。なお、「UV-A」と「UV-B」はお肌に悪影響を及ぼすと言われています。
「UV-A」と「UV-B」とは、いったい何でしょうか。
▶︎シミの元をつくる「UV-A」
生活紫外線とも呼ばれ、地表に届く紫外線のおよそ9割を占めています。
波長が長く、雲やガラスを透過してしまうため、曇りの日やお家の中でも油断はできません。
また、UV-Aはお肌の奥の真皮にまで到達します。お肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンを壊してしまう酵素を増やし、コラーゲン繊維を切断、エラスチンを変形させます。この酵素はわずか数分間紫外線を浴びるだけで発生すると言われています。その結果、弾力を失った皮膚はたるみ、傷ついた繊維がシワとして形成されます。
▶︎肌を赤くさせる 「UV-B」
レジャー紫外線とも呼ばれ、浴びることでお肌表面には急激な炎症が起きます。
紫外線量の1割程度しかないUV-Bですが、お肌への作用がとても強く、短時間でも細胞を損傷して火傷のように赤くなったり、メラニン色素が沈着して褐色になったり、シミやソバカスの原因にもなります。
▶︎紫外線がお肌におよぼす悪い影響
紫外線を繰り返し浴びると、外的刺激から守るために、お肌は余分な角質を溜め込む「角質肥厚」と呼ばれる状態になります。その結果、お肌のキメは乱れ、ゴワゴワ、ザラザラしたお肌になっていきます。
ダメージを受けたお肌は乾燥し、くすみが目立ち、スキンケアの肌なじみも悪くなっていきます。そして、肌が本来持っているバリア機能も低下します。
肌表面を覆う皮脂膜と、お肌のうるおいを保っている角質層によって、乾燥やほこりなどの外的刺激から肌内部は守られていますが、乾燥した角質層の表面は隙間が目立ち、肌内部の水分が蒸散、外的刺激からの影響を受けやすくなってしまいます。
バリア機能が低下することによって、更にお肌が乾燥するといったトラブルの悪循環を招いてしまうのです。
日焼け止めを選ぶポイント
▶︎SPFとPA
日焼け止めを選ぶ基準としてSPFやPAを確認する人が多いのではないでしょうか。日やけ止め製品のパッケージなどで見かける「SPF50」や「PA++++」の表示はいったいなんでしょう。
SPFとは「Sun Protection Factor」の略、肌に赤みや炎症を起こし、黒化につながりやすくなるUV-Bを防ぐ効果を示す数値です。
SPF値は1~の数値で表示され、値が大きいほど防止効果が長いとされています。つまり、「日焼け止めを塗った場合、どのくらいの時間効果があるか」を表しています。
SPF1は約20分間と言われています。
「SPF30」の場合、20分間×30=600分間(つまり10時間)の間、日焼けを抑制する効果があるとのことです。
現在日本では最大数値SPF50より効果の高い商品には一律「SPF50+」と表示されます。
PAとは「Protection Grade of UVA」の略、紫外線A波(UVA)を防ぐ指標です。
光老化の原因となるUV-Aの防止効果の度合いは「PA」で表され、PA+~PA++++の4段階があり、+が多いほどその防止効果は高くなります。UV-Aはシミやしわの発生に大きく関わっているのと雲や窓ガラスを通り抜けやすいという性質を持っているため、曇りの日も日当たりの良い家の中でもしっかり紫外線A波(UVA)を防ぐことが必要なのです。
▶︎紫外線吸収剤or散乱剤(ノンケミカル)?
「紫外線吸収剤」はその名の通り、紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変えることで、肌への紫外線ダメージを防ぎます。これはSPF・PA値の高いアイテムに使われることが多く、無色透明の液体なので肌なじみがよく、使い心地もよいとされています。ただ防御力が高い分、肌への負担も大きいです。熱をエネルギーに変換する時に、人によってはアレルギー反応や炎症を起こし、カサついてしまうこともありますので、肌の弱い方は要注意です。
「紫外線散乱剤」は肌の表面で紫外線を跳ね返すことで、紫外線が肌に当たるのを防ぐものです。
有機化合物ではないので肌への負担が少なく、多くは「ノンケミカル」と表示されています。また、紫外線吸収剤のように化学変化を起こさないため、構造が壊れにくく、効果は長持ちします。しかし、肌への化学負担が軽い代わりに、ベトベトした使用感や白くなりやすいという特徴があります。
後編もあるので、お楽しみに!